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糖尿病による感染症と包茎

糖尿病性包茎による感染症

糖尿病は感染に罹り易く、重症化しやすいリスクが高くなります。糖尿病は免疫系が低下することが原因です。外敵である細菌やウイルスなどの侵入を防ぐ機能が低下するために感染に侵され易くなってしまいます。また糖尿病は自律神経の障害が認められ、排尿時に膀胱の神経が適正に機能しないことがあります。膀胱内に尿が残ったままとなっているため、膀胱内で細菌が増殖し尿路感染症に罹りやすくなります。

糖尿病による免疫機能低下

糖尿病で高血糖になると、免疫機能が低下することが知られています。白血球やリンパ球の機能が低下し、細菌やウイルスなどの侵入を防ぐことが出来なくなります。炎症が起き易く、小さな傷でも悪化し治り難くなります。

糖尿病による白血球の機能低下

血糖値が高いと病原体を捕獲する白血球の働きが低下します。病原体を殺菌する能力が低くなり、病原体が増殖し易く、感染症に罹り易くなります。また、治療薬も感染組織に届き難くなるために、治療が難渋し重症化する場合があります。糖尿病の方は感染症に対し脆弱であることを十分に注意してください。

糖尿病掻き傷による包皮感染

糖尿病になると代謝に異常をきたし、包皮は乾燥し易くなります。強い痒みを認めることがあります。痒みによる引っ掻き傷からも感染することがあり注意が必要です。

糖尿病によるカンジダ症感染

糖尿病によって、カンジダの感染症に罹患することがあります。カンジダ感染症は、免疫状態が完全である状態では起こりませんが、糖尿病で免疫が弱くなることにより生じます。治療は難渋することがあるために、重症化する前に適切な治療を早期に行うことが重要です。症状が軽いからといって放置せずに、医療機関を受診することをお勧めしています。

糖尿病と感染の進行

糖尿病による感染症は、自覚症状が軽いことも有ります。しかし、その状態を放置すると症状が進行し深刻な合併症により取り返しのつかない状況に陥ることがあり注意が必要です。糖尿病の進行と共に、包皮の乾燥が進むと皮膚表面が細かくひび割れた状態になり、ここから細菌が侵入し易くなり、病変が広がってリスクが高まります。

感染症に伴う包茎手術

感染症を併発し、内服薬や軟膏が効かず、激痛がある為に、包茎手術を選択される方がいらっしゃいます。手術は可能ですが、難易度が非常に高い手術になり、治療を引き受けてくれる医師は限定されます。リスクが高くなりますので、あまりお勧めできません。出来れば軽症のうちに適切な治療を選択されることをお勧めしています。

仙台中央クリニックの包茎手術

糖尿病性包茎

32歳。糖尿病性包茎、糖尿病性包皮炎
症例経過:糖尿病を発症し包茎が悪化した症例です。痛みや痒みが強くなったので包茎手術を検討し、自宅近くのクリニックを受診したものの手術を断られ、仙台中央クリニックに御相談頂きました。肥満体格で、陰茎が埋没し、糖尿病性包皮炎が認められました。陰茎の埋没を修正した上で、包皮を切除し、亀頭を露出しました。手術後は衛生的になり、痛みや痒みなどの症状が改善しました。
症例解説:糖尿病を合併した場合、包皮に感染症を合併し、包茎が進行しますので、注意が必要です。包皮炎を繰り返して、次第に剥けなくなっていきます。最終的に全く剥けなくなることもあります。全く剥けない状態では、包皮内部を洗浄できなくなり、非衛生的になるため、更に症状が悪化します。重症化する前に治療することをお勧めしています。糖尿病性包茎手術は、細菌感染や術後出血の頻度が高くなるリスクがあります。



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